僕の「いつか」は、すぐそこにある



4月2日(土)チャリティーイベントレポート


 石川智晶はキレイ事を言わない。自分が出来ることはたかがこのぐらいだという「たかが」をわきまえている人だと思う。でもその「たかが」をやり通す強い意志を持っている。
 普段、熱血な性格ではない彼女が、今回いち早く自らの主催でチャリティー・イベントを開くことを決めた。そこに理屈はなく、アーティストとしての、いや人間としての本能がそうさせたのだろう。「傍観者」であってはならないという思いがあったはずだ。
 そんな彼女の志に、多くの仲間が共感して参加を申し出た。そして会場に入りきれないほどのファンが駆けつけた。チケットが売り切れてしまっても、義援金を寄付して帰る多くのファンの姿を前に、石川智晶の思いの意味を、改めて感じた。

 会場が計画停電を実施しているエリア内ということで、極力電力を使わないアコースティック形式のライブとなった。準備期間が短かったため、セットもいたってシンプル。石川が持ち込んだキャンドルが何個か舞台にセットされていた。
 東北地方のラジオ番組をてがけているDJの佐藤健一さんの進行でステージはスタート。日本屈指のギタリスト・小倉博和の演奏が静まりかえった会場に響き渡り、石川智晶が白い衣装で登場した。賛美歌「アメイジング・グレイス」を澄んだボーカルで歌い上げると、彼女は語り始めた。
 一万人以上の方々が亡くなり、それぞれの物語が閉じてしまったことへの悲しみ、そして自分がSee−Saw時代に阪神淡路大震災のチャリティー・イベントに出演した時の経験から感じたこと、本来チャリティーやボランティアは「する側とされる側」という関係を生んでしまうという意味で難しいものだと感じているということ。彼女が生半可の気持ちで、このイベントを行ったわけではないということは、その言葉からもうかがい知れた。
 2曲目はファンの間で人気の高い「Vermillion」、続いてプロデューサーの西田マサラがパーカッションとして加わってヒット曲「アンインストール」を披露した。
 切ない中に芯のある歌声が会場の隅々まで行き渡る。最後のMCでは、過去のヒットドラマ「家なき子」に触れ、「同情するなら金をくれ」という名ゼリフは本質をシンプルに言い当てていると思うと語ったのも印象的だった。
 ラストは「生きて生きて生きて」と歌い上げる「First Pain」で締めくくった。会場から手拍子が起こり、一緒に口ずさむファンの姿もあった。
 続いては自らの強い意志で今回参加した平野綾だ。メガネをかけ、薄いピンクのワンピース姿で舞台にあらわれると、会場から大きな拍手がわき起こった。小倉のギターの音色をバックに、小説「星の王子さま」の一節を朗読。石川から「綾ちゃんがこの本を朗読したら素敵だと思う」と勧められたのだという。登場人物によって声を自在に使い分けて、みんなを物語の世界に引き込んでいく。
 読み終わると「2発目にいきなり朗読ですみません、かなり緊張しました」とひと言。変わらない日常がいかに大切か強く感じたと、語りかけた。
 3番手はギターを抱えた柿島伸次。震災後、しばらくは歌うこともギターを弾くことも忘れていたという彼は、自らの実体験を元に作った新曲「こんな時だからこそ」を弾き語りで演奏。「自分のできることをやるしかない」というメッセージは力強く、みんなの心に響いていった。
 続いてはLiaが登場。ピアノ伴奏に乗せてヒット曲「鳥の詩」を伸びやかなボーカルで表情豊かに歌い上げた。そして“君は一人じゃないよ”という想いを込めて書き下ろした新曲のバラードを披露。自身も一歳になったばかりの娘を持つ母親である彼女の、早く子供たちに笑顔が戻るようにという言葉には優しさがあふれていた。
 入れ替わって今度は鵜島仁文が現れる。こういう時期に真っ先に行動に出た石川を尊敬しているというコメントの後、ガンダムファンにはたまらない「Trust You Forever」をパワフルなボーカルで熱唱。ピアノの伴奏を務めたのは娘さんで、親子ならではの息のあったハートフルな演奏が胸にじんわりしみた。
 そして中盤。ここで元気いっぱいの米倉千尋があらわれると、持ち前の明るさでステージに活気を与える。「スピカ」では、ギターをバックに自らタンバリンをたたきながら歌い、客席も手拍子で応える。家族や友達、自分の身近なところから大切にする気持ちを広げていこうと話し、被災地や被災者への気持ちが時間とともに薄れないようにしようと続けた。2曲目にはバラード曲「FRIENDS」。ベテランならではのステージングが光っていた。
 10番目の登場となったのはピアノとのアンサンブルで聴かせた石田燿子だ。心をこめて元気な歌を歌いたいと話して、アップテンポの「STRIKE WITCHES 2 〜笑顔の魔法〜」を軽やかに歌った。彼女のにこやかな表情にファンも自然とリラックス、会場からの手拍子も入った。
続いての中野愛子はピアノの弾き語りスタイル。何を歌うか迷ったという彼女だが、この季節にピッタリな希望に満ちた「さくらチップ」を選曲。しなやかに歌い、ファンを魅了した。
 今度は同じピアノ弾き語りでも男性シンガーのmanzo。へなちょことプリントされたグリーンのTシャツ姿からしてキャラ立ちしている彼だが、「日常を味わって生きたい」と語り、日常を切り取った詞の「二ヶ領用水」を気持ちのこもったボーカルで届けた。
 そして麻倉あきらが登場。ピアノとギターを従えて「真夜中の虹〜everlasting love〜」を演奏。体でリズムをとりながら、メリハリのあるボーカルで観客を惹きつけた。会場に入りきれなかったファンを思いやるコメントに彼女の人柄がにじみ出ていた。
 と、ここで地震が発生。会場は一瞬ざわつくがすぐに落ち着きを取り戻す。純粋に音楽を楽しんでいたファンも、これがチャリティーのためのイベントなんだという現実に、いったん引き戻された、そんな地震でもあった。
続いて胸のあいた黒のドレスで現れたのは近江知永。広がりのあるポップス「Float〜空の彼方で〜」を、歌とギターで紡ぎ上げていく。フレッシュな歌声がさわやかな空気を作り出していた。
 そして大御所、影山ヒロノブがスタンバイ。客席から「長老」の掛け声が飛ぶ。「石川さんの決断と勇気を先輩として誇りに思う」と語り、JAMのメンバーも同じ気持ちですとコメント。JAMのナンバーから「牙狼〜SAVIOR IN THE DARK〜」を、ギターの弾き語りで熱く歌い上げた。哀感と力強さがを兼ね備えたボーカルは存在感抜群で、円熟したベテランのすごみを感じさせた。
 一転、白のパンツルック姿でさっそうと現れたのがMay'n。「私たちのできることをやっていきましよう。笑顔をつないで、日本をひとつに」と語ると、会場からは彼女の愛称である「部長コール」が巻き起こる。ピアノ演奏に乗せて「もしも君が願うのなら」をお客さんの顔を見ながら、情感こもったボーカルで歌い上げた彼女。華のある輝きを放っていた。
 そして総勢14名のアーティストのトリを務めるのは、エネルギッシュな松本梨香だ。「感謝の気持ちでいっぱいです」と元気な声で呼びかけると、客席のエネルギーもぐっと増していく。ピアノ演奏には「ポケモン」の脚本家・園田英樹の息子の学友である大学生が参加。バラード「生きてこそ」を歌い終わると「最高じゃん!!」ととびきりの笑顔を見せた。
 ここで柿島がギタリストとして再び登場、「元気をゲットだぜ!!」と高らかに叫んで、ポケモンのテーマ曲「ベストウィッシュ!」を披露。ステージを自在に動き回り、最後はジャンプで締めくくった彼女。アコースティック・ライブ、チャリティー・イベントということで、どうしてもしっとりした選曲が多くなる中、圧倒的なパワーで、観客のエネルギーをどんどん引き出していく彼女のエンターテイナーとしての力量に脱帽した。
 ラストは出演者が一堂に会してアーティストの紹介が行われた。最後に石川が「大人になるといろんなことを諦めてしまったりして、1+1が2にならなかったりするけれど、今日のイベントは1+1が確実に2になる感動的な場所でした」という言葉を残した。
 そしてその後はチャリティー・オークションを開催。佐藤健一さんを中心に、東北出身のDJゆーみんこと藤田友明さん、モデルとして活躍の喜屋武ちあきさんの3人が愉快なおしゃべりとともに場を盛り上げた。ライブには参加できなかったがグッズの提供を申し出たアーティストや関係者の協力で、プレミアムものの品がずらりと並び、なかには10万以上の値段がつくほど、大盛況だった。
 また最後には出演者自らが義援金箱を持ち、ファンをお見送りするという場面も。ここにはライブ会場には入れなかった人々もたくさん集まり、出演者の感動もひとしおだった。握手やハイタッチをしたり、一人一人にお礼を言ったり、アーティストがそれぞれの形で感謝を表現。心温まる締めくくりとなった。
 今回の義援金は、被災した子供たちのために使っていただくことになるという。すべての被災者を救うことはできないということを石川はわかっている。だからこそ対象を「子供たちへの教育支援」に置いた。大きな団体に寄付するのではなく、目に見える形での支援を考えているという。今回の義援金がクレヨンになり、サッカーボールになり、子供たちの手元に届く日がまもなく訪れるだろう。
 また、世の中が「自粛」という名の自主規制に向かう中、音楽や演劇、美術など、芸術文化の活動に対して、不謹慎だという雰囲気が高まっていた。
 たしかに考え方はいろいろあるだろうが、こういう暗く打ち沈んだ時だからこそ、音楽が、歌の力が必要だということを、まざまざと感じさせてくれたのが、今回のイベントだったと思う。自粛ムードの中、ひるまずに開催したところに、石川智晶の歌い手としてのプライドを垣間見た気がした。

(ライター川崎直子)





チャリティーイベント義援金報告


石川智晶スタッフTです。

石川に代わってチャリティーイベント義援金の報告を致します。

石川、佐藤健一さんと共に4/27日に東北被災地へ打ち合わせに伺いました。
今回2か所伺いました。

■宮城県名取市閖上地区
小学校にてミニバスケット連盟理事でもある先生と
打ち合わせさせて頂きました。


名取市も含め、被災された地域の子供達の間では
「ミニバスケット」というのはとても愛されている
スポーツであるということです。
強豪校も多かったと聞きました。

それが震災の影響で試合に出れないという状態、
または練習ができないという日々。
子供達の悲しい思いがまだ続いております。
今回の震災で亡くなれた児童、また衣服や道具を
失ってしまった子供達のために何かできないかと
考えました。笑顔を取り戻すために。

ボール、バッシューはすでに国からの支援で十分あるとの事で、
夏向けのプラクティスTシャツなどユニフォーム、
得点ボードをこちらで提供する事になりそうです。

実は支援も夏以降の支援、つまり長期的な支援が
あまり考えられていない現実がありました。


■宮城県石巻市市役所
教育委員会の方々と打ち合わせ。
小学校11校が崩壊などで使用不可能となり、
仮施設での学校で臨時に授業スタートしたばかりでした。
こちらからオルガンを提供する事になります。


東京で報道を見ての認識が同じなもの、
全く違うものがありました。

一番違うのは東京での復興ムードは現地では全くなく、
「今ある命を大切に一歩を踏み出す」という
静かな思いを感じました。

とにかく皆さんご存知の通り大変な状況です。
家族、友達を亡くした方が何千人と同時にいらっしゃる地域です。
打ち合わせさせて頂いた方々も被災された方です。



これからも「子供の教育支援」を石川智晶と長期的に進めていきたいと思います。
行政の手が届かない隙間に具体的に支援していきたいと思います。

これからも随時、詳細報告していきますので
宜しくお願いします。


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◆2011/09/15 義援金報告



こんにちは。スタッフです。

4月2日石川智晶チャリティイベントで皆さんのご協力頂きありがとうございます。報告致します。

イベントでのコンセプトである「子供達優先、子供達の為に」を実行しております。
石川は閖上、石巻に自身で出向き、現地の方々とのコミュニケーションの中で、少年少女のミニバスケットチームへの支援を決定しました。
ボールとバッシューは全国から集まっていたのですが、試合用のユニフォームがなく(行政の支援から外れています。)大会に出場出来ないという状況でしたので、全員のサイズを聞いて作りました。
チーム名:名取市閖上ミニバスケットクラブ 男子13人女子7人 
・試合用ユニフォーム
・得点ボード
・揃いのジャージ上下
・練習用揃いのTシャツとパンツ
・試合用のボール

選手全員のサイズを聞いて発注したので、少し時間がかかりました。
今後もバスケでは3チームに支援を決定しているのでまた報告します。

これからも少しでも子供たちの成長の妨げにならない為の支援を続けていきますので、皆様宜しくお願いします。












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◆2011/11/08 義援金報告


今年の4月2日石川智晶チャリティイベント

「僕のいつかはすぐそこにある」

あれから七ヶ月経ちました。。。
気持ち的にも不完全燃焼のまま、
世の中が動いているような気もしますが、
とにかくやれることを一つずつ。

理由とか思いとかは
もうわざわざ口にはしません。
黙ってやる。これです。。

ご協力頂きありがとうございました。
その後の報告「その2」として。

イベントでのコンセプトである
「子供達優先、子供達の為に」を
更に実行しております。

閖上、石巻に自身で出向き、現地の方々とのコミュニケーションの中で、
少年少女のミニバスケットチームへの支援を決定したのは
先にご報告申し上げました。。

ボールとバッシューは全国から集まっていたのですが、
試合用のユニフォームや他必要なものがなく(行政の支援から外れています。)
時間をかけてやって支援していこうと思ってます。

前回、報告致しました、
「名取市閖上ミニバスケットクラブ」 男子13人女子7人に続き、

今回は「山二ミニバスケットボールスポーツ少年団 (宮城県山元町)」

・試合用ユニフォーム
・得点ボード
・揃いのジャージ上下
・練習用揃いのTシャツとパンツ
・試合用のボール

サイズを一人一人聞いて作成するので
どうしても時間がかかってしまいますが。
より快適な日々を送って頂きたいので。

また報告します。

※このチャリティーのためにお仕事の合間に動いてくれているスタッフの皆様。
ありがとうございます!







「名取市閖上ミニバスケットクラブ」の子供たちから
こんな素敵なものを頂きました!

イベントに協力してくれたアーティストの方々に報告せねば!

















名取市閖上ミニバスケットクラブの皆様。ありがとう。
またそれを支えてらっしゃる方々。
「子供」という宝物のような大事な時間。

とにかくバスケットを楽しくやることだけを
感じてくれればいいなあと思います。。。
だって子供ですもの。
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◆2011/11/30 義援金報告


4月のイベント「僕のいつかはすぐそこにある」から
6ヶ月以上経ちましたが、
被災地の方々の様子を見ながら、また仲介してくださる方々の
おかげで、ゆっくりではありますが
皆様のからの「義援金」を
確実に支援のために使われていることを
ここにご報告したいと思います。

宮城県山元町のミニバステットチーム
山二ミニバスケットボール少年団男子女子チームへ支援致しました。
・試合用ユニフォーム
・練習用Tシャツ、パンツ
・ジャージ
・ボール
・得点ボード
全てチーム名入り

6年生の最後の大会に間に合いました。
親御さん達からお手紙を頂き
「練習も出来ずバラバラになった子供たちから、
もう一度仲間で集まってバスケしたいと言われて、すぐに支援頂き、
子供たちの笑顔が見れて嬉しい」
とありました。
皆さんと共に少しでも力になれて良かったです。

またご報告致します。